Appleの技術をこれでもかとモリモリに詰め込んで登場したVision Pro。(以下AVP)
先日TechnoEdge主催で開催されたパーティーに動画記録係として参加し、少しの時間ではあるけれども実際に触れることができました。
現在は当日の様子を3D撮影した動画を編集中です。(下の画像はアナグリフです)
今回は自分で触ってみた感想と、現場でAVPが複数台集まった時に生じた使い勝手や未来について直感的にまとめてみます。
実際に体験してみて
僕は目が悪いので、処方箋で各々に作られるレンズがないと全くピントは合いません。
そんなボヤケた状態でも画質が良いのは一目瞭然。アイトラッキングのキャリブレーションもすんなり完了して、その精度の高さには驚きました。
大袈裟でなくメガネを外した裸眼で見ている感覚とのズレはあまり感じませんが、それでも裸眼と比べて絶対的に視野が狭いので階段を降りたりするには注意が必要。
当然周辺視野などはありませんから、移動しながら使うようなものではありません。
使おうと思えばできなくはないのだろうけれど、周辺視野での危険察知などは全くできないので絶対に危ないです。
そういう使い方を想定するなら、現時点ではXREALやVitureなどのスマートグラスタイプでしょうね。
視線誘導でのポインティングは直感的ではありますが、少し慣れが必要。
逆に注視しなければならないというのは、長時間使っていると目の負担にもなりそう。
個人的にはQuestのハンドトラッキングの方が直感的に操作してる感があります。
ちなみに上の画像はパーティー当日の様子を360度カメラQooCam 3で撮影したものをQuest 3のブラウザアプリで見ている様子。(リンク:https://kuula.co/share/5MBdt)
右上のCardboardアイコンをタップするとVR表示に切り替わり、その場に参加しているような体験ができます。
このページでぐるぐる回してみたい方は、下の画像をドラッグしてご覧ください。
複数人で使うと未来が見えてくる
今までのデモではAppleの言う「空間コンピューティング」ということで、Mac/iPad/iPhoneが合体して目の前の仮想画面で操作できるという感覚くらいしか伝わらなかったのではないかと思います。
でもこれはひとりで、もしくはAVP単体で使うものではないのかも知れません。
今はiPhoneで撮った写真を「AirDropで送って〜」なんてやり取りをしていると思いますが、これが単に写真や動画だけでなく色んな体験を共有できちゃうんですよ。
自分が今見ている景色を遠隔地の友人にそのままの立体感(臨場感)で同時に体験できたり、それぞれの家に居ながら3D映画を一緒に観賞したり。そんな未来が見えてきます。
AppleはVRやメタバースという言葉を使わないでくれと言ってますが、まぁやってることは大体同じようなことですよね。
それを特別なものと感じないような、生活の一部となって使っていく未来を想定しているのだと思います。
それには超えなければいけないハードルがいくつもあるのですが、AVPそのはじめの一歩というところで技術を詰め込んでユーザー(開発者)に送り出したのでしょう。
まとめ
最後にマイナスポイントをいくつか挙げてまとめてみます。
- とにかく高価(現時点で可能な体験に対しハードがオーバースペック)
- EyeSightが思ったような効果を出せていない
- 重くて前重心なので長時間利用には向いていない
- 外部バッテリーとの有線接続が邪魔くさい
- 使ってみたいアプリは当然まだまだ少ない
ってことで、結論としてはまだ一般人がすぐに買うようなものではありません。
初代iPhoneが登場した時と同じ様な状況ですので、今後数年で本当に使ってみたいデバイスになっていくのではないでしょうか。
ただ、現時点で入手している方たちのことは覚えておきたいです!(尊敬の念を込めて)